マルソリ・ラボ
言語学、音声学、日本語、韓国語など。
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1941年の朝鮮語実験音声学論文
東北大学の後藤斉先生から教えていただいた情報です。

学界においてほとんど知られていなかったと思う(少なくとも私は全く把握していなかった)のですが、1941年に発表された朝鮮語の破裂音に関する実験音声学の論文が見つかりました。平音、激音、濃音を扱ったものです。

岡本好次 (1941) 「朝鮮人の朝鮮語および国語の発音比較研究(第1報) 破裂音の有声・無声・有気について」『日本学術協会報告』16巻2号.


ちなみに、朝鮮語/韓国語の破裂音に関する実験音声学的な研究というと、Lisker & Abramson (1964) の有名なVOTの論文の中で取り上げられたり、梅田博之先生ら(梅田・梅田 1965)が『言語研究』に発表されたりしたのが1960年代半ばのこと。その後60年代から70年代にかけてさまざまな論文が発表されました。この論文はそれらよりもずいぶん古いです。もしかしたら、平音・激音・濃音に関する実験言語学的な研究としてはいちばん古いんじゃないかと・・・(きちんと調べたわけではないので、確かではありませんが。)

この論文、近刊予定の『日本エスペラント運動人名事典』の編纂の過程で後藤先生が再発掘されたとのこと。エスペランティストである著者の岡本好次(おかもと よしつぐ)については、この事典に詳しいことが書かれるようです。
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日独韓共同修士プログラム
ひさびさの更新ですが、今回はちょっと宣伝を。

2013年春から筑波大で日独韓共同修士プログラムというものが始まります。2年間、学期ごとに日本、ドイツ、韓国と学ぶ場所をかえながら、最終的に二つの大学から修士号をもらうという、デュアルディグリーのプログラムです。ボン大学、高麗大学校と共同で運営するもので、これらの大学の学生たちと一緒に三つの国を渡り歩いていくことになります。

詳しくはこちらを -> http://trans.hass.tsukuba.ac.jp/teach/ja/

ただ、ウェブ上の情報だけではわかりにくいところもあるかもしれませんので、関心のある方には問い合わせ先に直接問い合わせてみることをおすすめします。

ちなみに、入学するためには人文社会科学研究科のなんらかの専攻の入試を受けなければなりません。そのための願書の締め切りは2013年1月9日です。

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『韓国語教育論講座 第2巻』まもなく出版
『韓国語教育論講座 第2巻』がまもなく出版されるようです。くろしお出版のホームページで見つけました。

くろしお出版 > 『韓国語教育論講座 第2巻』

上のページに「待望の続刊2巻が登場」とありますが、本当に待望です。前回の配本(第4巻)から4年も経っているのですから。

発売日は2012年10月15日となっています。

韓国語イントネーション講座
在日本韓国YMCAで「韓国語イントネーション講座」を全3回にわたって担当しました。無事に終わってほっと一息。全3回を通じ,イントネーションを教えることの難しさを実感しました。

終わった今になって思うことですが,英語教育なんかではイントネーションの教授法がもっと確立しているのかも・・・。そういう他言語でとられているアプローチが参考になるのかもしれないと思ったりしました。

図が意味すること ― ソウルの発音と慶尚道の発音
先ほど示した図について,誤解のないように少し補足を。

韓国語を多少知っている人であれば音声記号からわかると思いますが,ここで示したのは韓国語のピッチ(音の高低…要するに,アクセントとかイントネーションのこと)です。"마늘 먹는다고 했다."を2通りの発音の仕方で発音してもらった場合について,"마늘 먹는다고"の部分だけを切り出してみて示しています。

でも,これを見て,「へー,韓国語のピッチってこうなんだー」と単純に理解しないでください。確かに韓国語ではありますが,これは慶尚南道の方言の場合です。ソウルの人の発音は,ピッチに関して言えば,これと全く異なります。

ソウルの場合にどうなるかは,というと…
いろいろなバリエーションが考えられますが,ありがちなパターンとしては,おそらく,
마늘:低→高  먹는다고:低→高→低→高
のようになるでしょう。そして,먹는다고の第2音節の高に関して,2通りの曲線でその高さに大きな違いが見られるでしょう。
それと,ソウルは慶尚道ほど高低の落差が極端ではないでしょう。

この文を実際にソウルの人に発音してもらってみたわけではありませんが,だいたい予測できます。どうしてそんなことがわかるのか気になる方は,ぜひ最近出版された『韓国語教育論講座第1巻』を購入なさって,私の執筆した箇所(の特に後半)を読んでいただければ,その一端が理解できるかも・・・なんて,こんなところでも宣伝をしてみたりなんかして。(なお,私の書いた箇所はともかくとしても,韓国語を学問的に扱う者にとって,この本は全体としてとても価値が高いと思います。執筆者に加えていただけただけでも光栄だ,というのが正直なところです。)

前の記事では,図の内容が重要ではなく,作り方を示したかっただけなのですが,内容が気になる人もいるかもと思って,ちょっとだけ補足してみました。

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