マルソリ・ラボ
言語学、音声学、日本語、韓国語など。
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雪のソウル
雪のソウル


朝起きたら雪が降っていました。写真は部屋のベランダから撮ったもの。前にも降ったらしいので(私は知りません),初雪ではないはずです。朝はかなり降っていたのですが,やがて雨に変わり,そして気がついたらやんでいました。そんなわけで,全然積もりませんでした。

考えてみると,今日は11月最後の日。韓国での滞在もあと1ヶ月を残すのみとなりました。あっという間に過ぎてしまい,たいしたこと出来なかったなあ…というのが感想です。やりたいことはたくさんあるのに…。特に慶尚道方言。この方言については,研究テーマは山ほどあると思います。韓国を離れるとデータを集めづらくなるので,あと1ヶ月で頑張っていろいろ調べようかと思っている今日この頃です。
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Praat: F0屈曲点を見つけるスクリプト
F0曲線から屈曲点をどう取り出すか?目で見てこのへんかなと思った点を測定するのが手っ取り早い方法ですが,それだとどうしても主観的になってします。どうしようかと思っていたところ,学振(国研)の五十嵐さんからBert RemijsenのページにPraatスクリプトが公開してあるという話を聞き,さっそく今日試してみました。

このスクリプトは,そもそもDaniel HirstとRobert Espesserが1991年に発表したMOMELアルゴリズムに基づいています。詳しいことはわかりませんが,屈曲点を見つけ,それらを曲線で結ぶことでF0のスムージングのようなことを行うというもののようです。Microprosodyを取り除く効果があるようです。

これをPraatのスクリプトにしたのが,Guillaume Rolland。詳しいことはここに書いてあります。さらに,それをBert Remijsenが修正したというわけです。Remijsenによるスクリプトはここから入手できます。8. Automatic detection of f0 turning points using MOMELというところです。

音声ファイルを指定して実行するほか,Pitchオブジェクトから実行することもできます。その場合,オブジェクトウィンドウ上でPitchオブジェクトを選択した上でスクリプトを実行し,フォームにおいてファイル名を"Pitch"とします。

なお,ディレクトリ名にスペースが含まれていると,スクリプトの実行がうまくいきません。スクリプトの中のFormのうち,ディレクトリを指定するところでwordとなっているのをsentenceに変えれば,これは解決します。

アルゴリズムの中身はまだよくわからないのですが,とりあえずスクリプトの実行はうまくいきました。Microprosodyを取り除く効果があるという話ですが,私がやってみた限りだと,microprosodyの影響と思われるところを屈曲点としてしまうこともあるようです。そのへんうまく工夫すれば,私の研究にも利用できそうです。

高麗大で発表
昨日(11月24日),発表をしました。私のいる研究室(高麗大・音声言語情報研究室)が主催する研究会でです。発表といっても,私のものは,日本からいらした五十嵐さん(学振研究員・国研)の発表の前座のようなもので,基本的なことを概観しただけですが。

韓国語と日本語はいろいろな面で類似性を持っていて,それだけに両言語の研究者が研究について話す機会というのは意義があると思います。しかし実際はそういった機会がどれほどあるかというと…あまりないような気がします。もちろん,日本の韓国語学者と韓国の国語(韓国語)学者,韓国の日本語学者と日本の国語(日本語)学者,日本の英語学者と韓国の英語学者といった組み合わせはよくあるわけですが。そういう意味で今回の研究会は,小規模ではありましたが有意義なものになったと思います。

私自身は今月3つ目の発表でした。ほぼ1週間に1回のペースで発表していて,今月はまさに発表月間といった感じです。来月はじめにもう1つ発表がありますが,それが終わると一段落といったところです。

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言語学会と札幌
日本言語学会で発表するため,札幌にやってきました。はじめての北海道です。


言語学会


写真は会場の札幌学院大学。奥に見える高い建物が,初日(昨日・11月18日)の会場となったところです。初日は講演とシンポジウム。2日目の今日(19日)は研究発表。私も発表しました。

言語学会での発表は,これが2回目です。1回目は修士論文提出後で,いわゆる学会デビュー。当日かなり緊張したのを覚えています(そうは見えなかったとよく言われますが…内心はかなり緊張していました)。それと比べると,今では学会発表にはだいぶ慣れてきた感じがします。学会ってただ聞くよりも自分がしゃべった方がおもしろい…最近ではそんなふうにすら思います。もちろん,今回は日本語での発表なのでそんなことが言えるわけですが。

発表の内容自体は,自分としてはさほど自信作というわけではありません。慶尚道方言の韻律を扱ったわけですが,この方言にはおもしろい現象がたくさんあると思います。ただ,そういった現象についてまだ全然まとまっておらず,今回は比較的まとまりやすいものの地味なテーマを扱いました。(とはいえ,やってみたら,当初予想したほどすっきりとはいかなかったのですが。)

自分の発表が終わった後は,他の発表をちょっとだけ聞いてから会場を抜け出しました。そして真面目に(?)観光。


北海道庁旧本庁舎


上の写真は,北海道庁の旧本庁舎。


時計台


そして,時計台。時計台は,旧札幌農学校(北大の前身)の演武場だったそうです。現在は中は展示室になっています。中で展示の説明をよく読み,明治の人たちの偉大さに素直に感心したりしていました。


大通り公園


こちらは大通り公園。ホワイトイルミネーションとかいうのをやっていました。それにしても,日が沈むのが早いですね。4時49分という時間が見えますが,もう真っ暗です。考えてみれば,私の住んでいるソウルとは時差がないので,ソウルより北東に位置している札幌の方が日がかなり早く沈むわけです。

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慶尚南道方言のアクセント・toneに関する英語論文
慶尚南道方言のアクセント・toneに関する先行研究を調べてみました。韓国語や日本語で書かれたものはたくさんあるわけですが,ここでは英語で書かれたものについて。

Zhi, Min-Je (1985) Studies on prosodic features of Korean: Phonetic properties of quantity in Seoul and tone in Busan. Publicatlon 23, Department of Phonetics, Univ.of Umea.

Cho, Young-Hyung (1994) Interaction of lexical tone and non-lexical tone in the KyungNam Dialect of Korean. Proceedings of the 11th Eastern States Conference on Linguistics.

Cho, Young-Hyung (1994) Tone pattern of Kyungnam dialect of Korean. Univ. of Arizona.

Lee, DongMyung (2005) Weight-sensitive Tone Patterns in Loan Words of South Kyungsang Korean. IULC Working Papers 5.
ここからダウンロードできます。インフォーマントは馬山出身のようです。)

慶尚北道方言に関してはたくさんあるのですが,慶尚南道方言に関するものはなかなか見つかりません。なぜだか…

釜山方言のToBIがあるという噂をどこかで聞いたのですが,情報が全く得られません。もしご存知の方いらっしゃいましたら,是非教えてください。

韓国音声科学会で発表
韓国音声科学会の大会で発表してきました。会場は釜山の釜山外国語大学校。


釜山駅前の広場


最初の写真は釜山の駅前広場。釜山は港町であると同時に山の多い都市でもあります。


釜山駅


2番目の写真は広場の側から駅をとった写真。


釜山外国語大学校


3番目の写真は,会場となった釜山外国語大学校の門。日本みたいに,大学の門に大会のたて看板が立っていたりはしません。韓国でも,規模の大きい学会だとそういうこともあるのかな??

今回の学会発表は,予稿集を英語で書きました。発表自体も英語で発表しようかと思い,必死で準備しました。というのも,フランス人の招待講演者にも聞いてもらえるかなと思って。ところが,朝一番の招待講演の後,司会者がこんな言葉を。「講演者の○○先生は昼食まで会場にいらっしゃいますので,ご質問のある方は・・・」・・・それって,午後はいないってこと?自分の発表は午後なのに・・・

そんなわけで,発表は急遽韓国語で行いました。聴衆が韓国人しかいないので。私としても,いくら英語で発表するために長い時間かけて準備したとは言え,しゃべるのは韓国語の方が10倍くらい楽です(もっとかな?)。でも考えてみると,韓国語で学会発表するのはこれが初めてのことでした。英語でしたとしても初めてだったわけですが。

発表の出来は,自分としては悪くなかったと思います。質問は会場から出ず,司会者から簡単な質問を1つだけ受けました。関連することをやっている研究者が来ていなかったからでしょうか?地方が会場のせいか,私の予測していた研究者が来ていなかったりしました。あるいは,内容がよく伝わらなかったからでしょうか?15分という短い発表時間にしては話す内容が多すぎたかな,とも思います。

来週は日本で発表します(もちろん,今回とは違う内容で)。日本語でしゃべるのは,韓国語でしゃべるより300倍くらい楽です。

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秋の地方踏査:忠清南道,全羅道
韓国国際交流財団の地方踏査(旅行)に参加してきました。私がフェローシップを受けている韓国国際交流財団では春と秋の2回地方踏査があって,春の地方踏査は以前の記事に書いた通りです。今回は秋の地方踏査。忠清南道,全羅北道,全羅南道を2泊3日で巡ってきました。

nunsangri.jpg

忠清南道には,百済がその歴史の後半に都を構えた公州,扶餘があります。写真は扶餘にある陸山里古墳(능산리고분)。いくつかある丸く盛り上がったのが百済の王族のお墓です。歩いているのは一緒に旅行に参加したフェローの人たち。いろんな国の人たちがいます。

百済は,当時「倭」と呼ばれていた日本と交流が盛んだった国。例えば,百済の武寧王の墓から出てきた木棺は,日本でしかとれない松の木で出来ていたのだそうです。(後で調べたら,このことはウィキペディアの「武寧王」の項目にも書いてありました。)

Kochang.jpg


2番目の写真は全羅北道高敞のお城。高敞邑城(고창읍성)というこのお城は,別名牟陽城とも呼ばれています。東洋のお城は,castleというよりもwallにむしろ近いのだとか。このお城を見るとまさにそんな感じです。お城は山にあって,下には高敞の町が広がっています。

Mokpo.jpg


3番目の写真は,韓国の西南部に位置する木浦(목포)市(全羅南道)。この都市は,日本の植民地時代に重要視された都市だとか。港があり,ソウルへとつながる鉄道が建設されました。植民地時代には多くの日本人が住んでいたそうです。写真はこの木浦にある儒達山から撮ったもの。山のふもとにある赤レンガの洋風の建物は,植民地時代の建物だそうです。
…それはそうと,木浦を訪れた3日目は天気の悪い日でした。写真を見てもわかるように…

2泊3日でいろいろな観光名所をまわり,ガイドさんの説明をちゃんと受けられるというのは,この手の団体旅行ならではの良さだと思います。反対に短所は,地元の人と触れ合う機会が全くないということ。言葉を研究する者としては,その地方の方言を聞く機会が全く得られないというのが,とても残念な点でした。全羅南道まで行けば,言葉はかなり違うはずなのですが。

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