マルソリ・ラボ
言語学、音声学、日本語、韓国語など。
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高低変化のない方言?
韓国語ソウル方言の韻律を研究していると、ネイティブの人からよくこんなことを言われることがあります。「ソウルの言葉の発音は、高低の変化がなくて平坦だよ。」

先日、馬山(慶尚南道)のネイティブの人と話していたら、今度はこんなことを言われました。「慶尚道の方言は高低変化がなくて平坦なんだ。ソウルみたいに高低変化のある言葉とは違ってね。」
・・・これって、上のソウルの人たちが言っていた話と全く正反対です。いったいどういうことなんでしょう?

実際に研究している立場から言うと、どちらの方言にもちゃんと高低変化があります。違うのはそのパターンであって、一方にあって一方にないというものではありません。ではなぜ、自分の言葉にはそれが無いと感じるのか?私は、こんなことを考えてみました。きっと、自分の話す言葉というのはふだん意識しないので、そこに何かが「ある」とは感じないのだろう。でも、自分が普段しないような高低パターンの発音を他の言語・方言の話者がするのに遭遇したとき、そこに違いを感じ取り、高低パターンが「ある」と感じるのではないか。

慶尚道の人がソウルの発音に対して高低変化を感じるのには、もしかしたらもう一つ理由があるかもしれません。慶尚道方言は豊かなアクセントを持っていますが、イントネーションは反対にあまり豊かではありません。それに対して、ソウル方言はいわゆる無アクセントである一方で、文末にとても豊かなイントネーションを持っています。馬山の人が言っていたソウルの高低というのは、豊かな文末イントネーションのことを指しているのかもしれません。

他の言語ではどうなんだろう、というのも気になります。日本語の話者は、自分の方言や、他の方言に対してどういう感覚を持っているんだろう?私自身は音声学の世界にどっぷりつかりすぎて、そういう素朴な感覚がわからなくなってしまいました。

テーマ:韓国語 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント
この記事へのコメント
はじめまして
音韻論で検索していたらここにひっかかりました。勝手ですが、リンクさせてもらいますね。
韓国語のアクセントについては、似たような視点から、窪薗晴夫先生も去年か一昨年くらいに研究されていましたよね。
2008/02/11(月) 17:23:21 | URL | genyo #-[ 編集]
コメントありがとうございます。リンクはご自由にどうぞ。ウェブページのリンクというのは本来自由なものだと思ってますので。

窪薗先生は昨年ドイツの国際会議で,慶尚道方言についてポスター発表されてましたね。私も聞いてきました。日本言語学会でも昨年おなじような内容で発表されたようですが,こちらは聞いていません。
2008/02/12(火) 01:48:56 | URL | A. Utsugi(管理者) #LBBrlPtc[ 編集]
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2007/12/24(月) 20:17:35 | 旬なキーワードでお得なブログのリンク集
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