マルソリ・ラボ
言語学、音声学、日本語、韓国語など。
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エディンバラで思ったこと,帰ってきて思うこと
前回の記事に書いたように,日本に帰国しました。エディンバラでの2年間の研究生活が終わったわけです。

エディンバラでの生活は,私にとってはじめての英語圏での生活であり,はじめての東アジア以外での生活でした。2年間に思ったことはいろいろあります。それはまだ,うまく整理がつきません。ただ,ここでは少し,研究のことについて書いてみたいと思います。

エディンバラに行く前は,向こうの研究レベルはものすごい高いだろうと,勝手に想像していました。実際に行ってみて感じたこと。いや,確かに高いです。ものすごい人もいます。ただ,案外たいしたことないなと思うことも,多々ありました。また,みんな似たようなことを考えているんだなと思うことも。そんなわけで,自分も国際的にある程度通用するんじゃないかと思ったりしたわけです。

そうはいっても,そこにはやはり,越えなければならないハードルがあるのも確かです。一つは言葉の壁。(このことは以前にも書きましたが)英語で論文を書くのは,やはり日本語で書くよりも遥かにたいへんです。研究者の集まりの中で,英語で深い議論をするのは,もっとたいへんです。私はあまり出来ていなかったと思うし,それが残念だったことです。

もう一つ,こちらがおそらく,より重要なことだと思うのですが,自分の研究の面白さを理解してもらうこと。そのための一つの方法は,いま現在彼らの中で争点となっている問題を知り,それに関する研究を行うことだと思います。ただ,そうやって何でもかんでも向こうにすり寄る必要もないと思います。もう一つの方法は,自分の側にある争点を理解してもらうよう,言葉を尽くすことだと思います。要するに,自分が向こうに乗るのではなく,自分の側に引き込むということ。それが成功すれば,本当に面白いと思ってもらえるし,それは学問の発展という面からみても非常に意義深いことだと思うのです。でも,(自分も含めてですが)日本で行われている研究には,それがうまく出来ていないものが多いような気がするのです。

なぜそれが簡単ではないのか。一つは,最初に書いたこととも関係していて,言葉の問題があると思います。外国語で書いていると,面倒なので短い記述になってしまいがち。それから,相手が何を知っていて何を知らないかがわからないから。こんなことは,例えば物理学のような分野では問題にならないかもしれません。その分野の常識は,どの国に行ってもほとんど共通しているのではないかと。でも,言語学のような分野では,そうではない現実が(それが良いことか悪いことかはともかく)あると思うのです。ではどうすれば,彼らが何をわかっていないかを知ることができるか?彼らに接する機会を多く持つ,ということでしょうか・・・。

そうなると,日本に帰国してしまった私はどうすればいいのでしょうか。エディンバラにいる間は,そういう意味で本当に環境に恵まれていました。これからはきっと,意識的に海外との接点を保つ必要があるのでしょう。でも,そう簡単にできるかなあ・・・。

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