マルソリ・ラボ
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カテゴリー知覚
今後行う実験との関連で、「カテゴリー知覚」について勉強しています。参考にしたのは以下の二つの本の中の該当箇所。

音声知覚の基礎 音声知覚の基礎
ジャック ライアルズ (2003/10)
海文堂出版
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Principles of Experimental Phonetics Principles of Experimental Phonetics
Norman J. Lass (1996/01/15)
Mosby-Year Book
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これらをもとに、以下にまとめてみます。

カテゴリー知覚は、Liberman et al. (1957) が初めて報告した現象。(「カテゴリー知覚」が何なのかという基本的な話は、ここでは省略します。)

カテゴリー知覚の実験では、一般に、同定課題(identification task)と弁別課題(discrimination task)の両方を行う。どちらの課題を行う上でも、まず、2種の音を選び(例えば/t/と/d/)、その間で音が連続的に変化していくような複数の刺激音をつくる。そして、その上で同定課題と弁別課題を行う。

同定課題:各刺激音を被験者に聞かせ、どのカテゴリーに属するか(例えば、/t/か/d/か)を答えさせる。

弁別課題:いろいろな方法があるが、最もオーソドックスなのはABX法と呼ばれるもの。
ABX法:ある刺激音と、そこから二コマ離れた刺激音を用いる。まず1番目の刺激音を聞かせ、次に2番目の刺激音を聞かせる。つづいて、3番目の刺激音として、1番目もしくは2番目と同一のものを聞かせる。そして、3番目の刺激音が1番目と2番目のどちらと同じかを当てさせる。

このほかに、4IAX法(Pisoni & Lazarus 1974)という方法がある。
4IAX法:AA-AB(もしくはAB-AA)のように刺激音を提示し、最初のペアと2番目のペアのどちらにおいて2刺激がより違っているかを答えさせる。

(他にもいろいろありそう... Lass ed. 1996: p.538左下 参照)

カテゴリー知覚は、閉鎖音のような場合に典型的に観察される。一方で、母音ではうまく観察されない(Fry et al. 1962)。ただし、課題によっては母音でもカテゴリー知覚が観察されることがある。例えば、母音の持続時間を短くしてみた場合(Fujisaki & Kawashima 1969, 1970)など。

その一方で、非言語にもカテゴリー知覚が観察されるという話もある。


具体的な方法論を知るには、何か論文を読んでみるのがよさそうです。

ところで、カテゴリー知覚に関して、以下のようなページもみつけました。

音声教育とカテゴリー知覚の先行研究 要約集(西郡仁朗氏)

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D. Robert Ladd and Rachel Morton (1997) The perception of intonational emphasis: continuous or categorical? Journal of Phonetics 25, 313-342.今やっている研究ととても関わりがあるもので、前々から読も
2006/06/30(金) 20:33:30 | マルソリ・ラボ
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