マルソリ・ラボ
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Eli Fischer-Jørgensen
Eli Fischer-Jørgensenが今年2月に99歳で亡くなったそうです。Phoneticaに追悼記事が出ていました。

Eli Fischer-Jørgensenはデンマークの音声学者。トゥルベツコイやイェルムスレウが活躍していた時代をリアルタイムで知っていた人で,追悼記事は音声学・音韻論の歴史を見るかのようです。

音声学において多くの業績を残した学者なのですが,同時に有名なのが音韻論史を扱った『音韻論総覧』。私がお世話になったのは,もっぱらこちらの方です。ソシュール以前からはじまり,プラーグ学派や言理学,ブルームフィールド学派の音韻論がかなり詳しく扱われています。

音韻論総覧音韻論総覧
(1978/01)
エーリ・フィシャ・ヨーアンセン

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印象的だったのは,音韻論の歴史は螺旋的だという話です。ある理論における概念が,別の(より新しい)理論の中で批判され,でも似た概念がそのまた次の(もっと新しい)理論の中で現れることがよくあるといった話です。こうも言っています。

果して音韻論には進歩があったのか,あるいは進歩なるものが流行の変遷といったものにすぎなかったのではないか,という問いも発せられると思われる。しかし,この後の方の見解は,悲観的に過ぎるであろう。それぞれの新しい音韻論の傾向が,貴重な新しい洞察をもたらし,新しい展望を開いたことに疑いはない。(p.417f.)


音韻論の勉強というと,ともすればOT(最適性理論)から始まりかねない今日(それはそれでいいのですが),初期の生成音韻論までしか扱われていない上の本は古すぎるのかもしれませんが,単に古いといって切り捨てられないぐらい示唆に富む本だと思うのです。

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