マルソリ・ラボ
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音声学のための録音機器 (1)
よく、他の研究者から録音機器について聞かれることがあります。新しく購入したいんだけど、何がいいんだろうかと。

実のところ、私自身、音声学が専門とはいえ、こういうことにはあまり詳しいわけではありません。これまでは、実験室に備え付けられているものをただ使ってきただけなわけで。それなのにそういうことを聞かれるものだから、ちょっと困ってしまうわけです。私がそういうことに詳しそうに見えるのでしょうか?

最近もそういうことを聞かれたもので、ちょっと調べてみました。以下はそのまとめです。ご意見や実際に使用された感想など歓迎します。

なお、全般的に、以下のものを特に参考にしました。
日本音声学会の音声学セミナー:音響音声学入門 ― 音声学のための音響学 ―(2005年3月26日、講師:荒井隆行氏)
英語音声学掲示板(牧野武彦氏)の「録音技術」のスレッド

MD・DAT


録音機器として一般の人がまっさきに思いつくのは、MDでしょう。MDは、広く普及していて、さほど高価でなく、手軽に録音できる機器です。でも、MDには問題があります。それは、MDが、長時間の音声を小さなディスクに記録するために、音声を圧縮しているという点です。つまり、私たちの耳による聞こえ方においては重要でない部分に関し、その情報を変えるような処理が施されているわけです。

このことは、普通に音楽を楽しむ分には問題ありません。問題ないような部分を変えているわけですから。しかし、音声学においては、話は別です。聞く上で問題がなくても、音響分析の際には、そこが問題になってくる可能性があるわけです。そのため、音声学の録音において(特に音響分析に耐えうる録音をしたい場合)、MDはあまり推奨されていません。(ただし、分析する内容にもよるようですが、、、まあ、とりあえず避けておいた方が無難なことは確か。)

そこで、これまで広く推奨されてきたのが、DATというものです。DATというのは、Digital Audio Tapeの略で、非圧縮で高音質の録音ができることを大きな特徴としています。
【参考】
ウィキペディア:DAT

ところが、、、
ここへきて大きな変化がありました。2005年末に、業務用を除き、DATの生産が終了してしまったのです。私のところに相談が多少来るようになったのも、こういう背景があるのでしょう。これまでは音声学の録音=DATだったのに、DATが購入できなくなり、いったいどうしたらいいのかと。

調べてみると、DATにかわりうる録音機器はいろいろあるようです(だからこそ、DATはその使命を全うできたのでしょう)。ポイントは、「非圧縮」という点。以下に紹介するのは、そういったものです。

メモリレコーダー・WAVE/MP3レコーダー・リニアPCMレコーダー、etc.


このてのものを総称としてなんと呼べばいいのかわかりませんが、、、非圧縮で録音でき、何らかの媒体(メモリカード)に保存、USBによるパソコンへの転送が容易なものです。

まずは、マランツ。
前述の音声学セミナーや英語音声学掲示板にはPMD670が紹介されていますが、現在はPMD671になっています。
D&M Professional - PMD671
メーカー希望小売価格が144,900円ということで、個人で買うにはかなり高いです。

もう少し小型で安価なのが、PMD660。
D&M Professional - PMD660

【参考】
ポータブルデジタルメモリレコーダー マランツPMD660/PMD671(Arcadia)
ポータブル デジタルメモリレコーダー(マランツ PMD660/PMD671)とAcousticCoreによる音声分析ソリューション(Arcadia)

次に、ローランドのEDIROL。
音声学セミナーで紹介されていたのが、R-1。
R-1 WAVE/MP3 RECORDER R-1 WAVE/MP3 RECORDER
(2004/11/19)
ローランド
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R-1はアマゾンで在庫切れになってますが、後からR-4、R-09といった新製品が出ています。

R-4 4チャンネル・ポータブルレコーダー&ウェーブ・エディター R-4 4チャンネル・ポータブルレコーダー&ウェーブ・エディター
(2005/03/11)
ローランド
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やや大きめで、値段もマランツのPMD671並みに高い。でも、いろいろなことができそうです。
【参考】
Roland : EDIROL ビデオ機器: R-4
吉田健二 東北アクセント報告:録音の新兵器1

一方、小型で価格的にも手ごろなのが、R-09。
R-09 24bit WAVE/MP3 RECORDER R-09 24bit WAVE/MP3 RECORDER
(2006/04/28)
ローランド
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フィールドワークにはこういうのが適しているのではないかと思います。

実は私も、知人に頼まれ、一時帰国中にこれを探しました。ところが、秋葉原で数件まわった限り、どこも品切れ、入荷未定(2006年8月末のこと)。店の人の話では、人気が高いそうです。
【参考】
Roland : EDIROL 製品情報 R-09
サンプル音源付き!ローランドの「EDIROL R-09」でライブの“生録”に挑戦 / デジタルARENA
吉田健二 東北アクセント報告:録音の新兵器2

つづいて、SONY。
PCM-D1というものが発売されています。
PCM-D1 リニアPCMレコーダー PCM-D1 リニアPCMレコーダー
(2005/11/21)
ソニー
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これもなかなか高い。というか、今まででいちばん高いです。でも、下の製品情報を見ると、なんだかとても欲しくなってきます(宣伝にのせられすぎ?)。
【参考】
Linear SONY: PCM Recorder

最後に、M-AUDIO。
MicroTrack 24/96という製品が出ています。
M-AUDIO モバイルデジタルレコーダ MicroTrack24/96 MMT M-AUDIO モバイルデジタルレコーダ MicroTrack24/96 MMT
()
M-Audio
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これは、上に紹介したEDIROL R-09を買いにいったときに、店頭で偶然見つけたものです。基本的には、EDIROL R-09と同じようなもののよう、、、
【参考】
M-AUDIO - MicroTrack 24/96 - プロフェッショナル2チャンネル・モバイル・デジタル・レコーダー

Hi-MD


上でMDは音声を圧縮するのでよくないと書きましたが、実は圧縮しないタイプのMDもあります。比較的最近登場した、Hi-MDというものです。これで非圧縮のリニアPCMモードで録音すれば、音響分析を行う上でも基本的に問題ないはず。価格的にも手ごろ。
MZ-RH1 S Hi-MD ウォークマン MZ-RH1 S Hi-MD ウォークマン
(2006/04/21)
ソニー
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SONY Hi-MDウォークマン シルバー [MZ-RH10S] SONY Hi-MDウォークマン シルバー [MZ-RH10S]
(2005/03/10)
ソニー
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【参考】
SONY: Hi-MD

ひとまずここまで。
(2)につづく予定。

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以前に音声学のための録音機器(1)という記事を書いてから、約1ヶ月が経ちました。首を長くして待ったいらした方がいらっしゃるかどうかわかりませんが、ようやく(2)です。(だいたいこのブログは、予告しておきながら書い
2006/10/05(木) 15:56:51 | マルソリ・ラボ
R-1R1, R-1*V2ロケットをコピーしたソビエト連邦のミサイル、R-1*ヤマハ発動機のオートバイ、ヤマハ・YZF-R1*富士重工業の軽自動車、スバル・R1*国道1号*R-1ぐらんぷりは吉本興業が主催するピン芸人グランプリ*NHKラジオ第1放送*リコーが製造、販売する
2007/02/15(木) 11:00:15 | ナツホのblog
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