マルソリ・ラボ
言語学、音声学、日本語、韓国語など。
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エディンバラに来た理由

ロイヤルマイル



エディンバラに来て2ヶ月以上がたちました。こちらでの暮らしには,慣れたような,慣れていないような。

こちらに来る前も,来てからも,なぜエディンバラ?というのはよく訊かれました。私が韓国語を研究していたことを知っている人からは,韓国語の研究はやめてしまったのかと訊かれることもあります。あるいは,こちらで出会った人に韓国語を研究していますと言って驚かれたりもします。

なぜエディンバラに来たか ― それは,簡単に言えば,私が専門とする分野において先進的な世界に身をおきたいと思ったからです。それによって得るものがあるのではないかと。私の専門は言語学であり,その下位分類としての音声学・音韻論です。この分野において,エディンバラが優れているのは間違いないと思います。

もちろん,これは一般言語学としての音声学・音韻論のことであって,個別言語としての「韓国語の」音声学・音韻論が進んでいるというわけではありません。ここには韓国語の専門家はいません。でも,それでもなお,ここで得られるものは大きいだろうと思っています。

そもそも,何らかの個別言語を研究するとき,2つの方向性があると思います。その言語そのものに関心があるのか,より一般的な言語学の理論に貢献しようとするのか。どちらが良くてどちらが悪いというわけではありませんし,またどの研究者にも両方の要素が多かれ少なかれあるでしょう。ただ,どちらの方向性がより強いかというのはあると思います。私の印象では,日本の韓国語研究者は前者が多いと思いますが,私の場合は後者に属すると思います。私は,もともと一般言語学コースの学生として「言語学」から出発しましたし,韓国語に関する業績が増えた今でも,言語学そのものに強い関心を持っています。ですから,韓国語に特にこだわるつもりはないですし,実際に最近は日本語の諸方言にもかなり関心を持っています。

実のところ,候補はエディンバラ以外にもいろいろありました。アメリカにも,音声学・音韻論の分野で優れたところはたくさんあります。その中で,スコットランドのエディンバラを選んだのは,どの教授が理論的な面で自分と最も方向性が近いだろうか,ということを考えてのことです。それで,フェローシップの申し込みをする際,その教授に,自分がフェローシップに採用されたら受け入れてもらえないかとメールを送ってみたわけです。面識があったわけでも誰かの紹介があったわけでもありませんでしたが,それでも承諾をもらうことができました。もう2年も前のことです。

こちらに来ることを決めるに当たり,懸念もありました。言語学そのものに関心があるといっても,私の具体的な研究対象は,第一に韓国語であり,第二に日本語です。(英語には全く関心がありません。)私のやっているような研究では,その言語の母語話者を相手に録音やその他の実験(知覚実験など)を行う必要があります。つまり,韓国語母語話者や日本語母語話者が必要なわけです。その話者が見つかるだろうか ―― というのが最大の懸念でした。まあ,でもなんとかなるだろうと思っていましたし,なんとかするための方法もいろいろ考えていました。このへんは,実際になんとかなりそうです。


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2007/08/19(日) 01:45:57 | 一語で検索
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