マルソリ・ラボ
言語学、音声学、日本語、韓国語など。
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A course in phoneticsの第6版
たまたまKeith Johnsonのホームページを見ていて知ったのですが,A course in phoneticsの第6版が,Ladefoged & Johnsonとして出版されるようです。

Amazonを見てみたら,こちらにも出てました。

A Course in PhoneticsA Course in Phonetics
(2010/01/04)
Peter LadefogedKeith Johnson

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A course in phoneticsといえば,英語で書かれた音声学の教科書としては定番中の定番の本です。その著者のPeter Ladefogedが2006年に亡くなったので,この本の改訂はもう無いんだろうなあと思っていたのですが,Keith Johnsonが引き継ぐんですね。




ちなみに,A course in phoneticsに関しては,第3版の翻訳が出ています。

音声学概説音声学概説
(1999/11)
ピーター ラディフォギッド

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原典のほうは改訂が重ねられても,翻訳のほうはそう度々改訂版は出ない・・・というのはまあ,しょうがないのでしょうね・・・。

Korean Phonology and Morphology
こんな本が発売予定になっているのを見つけました。

Korean Phonology and Morphology (Lecture Notes)Korean Phonology and Morphology (Lecture Notes)
(2009/02/15)
Y. M. Cho

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著者のCho, Young-mee Yuという人,あまりよくは知りませんが,韓国語の韻律音韻論において論文がよく引用されています。買おうかな・・・。

Exemplar-based modelに関する本と論文
Exemplar-based modelというのは,音韻論・形態論の領域において比較的最近出てきて,急速に影響力を増している(ように,私には思える)理論です。従来の理論では,レキシコン(つまり,頭の中の辞書)に入っている情報は最小限の抽象的なものだと考えてきました。それに対してexemplar-based modelでは,かなり具体的な音声情報がレキシコンに入っているんだと考えます。

従来の音韻論が後者のような考え方をとらなかったのには,理由がありました。一つの大きな理由は次のようなものです。「そんなに具体的な情報が頭の中に入っているとすると,情報が多すぎて頭がパンクしてしまうよ!」

でも,人間の記憶の研究が進むにつれ,人間の記憶って実はすごいんだということがわかってきました。後者のようなモデルが十分ありえるものとなってきたわけです。

この転換が音韻論の世界で意味することは大きいです。従来の音韻論では,多くの音韻現象は規則や制約によって生じるのだと考えてきました。例えば,「綿菓子」は基底では「わた」+「かし」で,複合語化して2つがくっついたとき,kがgに濁るんだと考えてきました(「連濁」と呼ばれる現象です)。そのための理論的な説明を,いろいろと考えてきたわけです。でも,「わたがし」が最初からそのままレキシコンに入っているならば,そんな説明自体がいらなくなるわけです。

(・・・というわけで,ところどころ聞きかじっただけで実はよく知らないにも関わらず,exemplar-based modelの説明を書いてしまいました。もし間違っているところがありましたら,ご指摘ください。)

従来の生成音韻論の立場からは,いろいろと反論があるでしょう。そして,それに対する答えも,exemplar-based modelの中である程度なされているはずです。また,exemplar-based modelを主張する人たちの中でも,いろいろと議論があるようです。そのへんは,私も勉強しようと思っているところです。

さて,そんな(音韻論・形態論における)exemplar-based modelに関して,文献をいくつか。

Bybeeのexemplar-based modelの話は,以下の本の第二章で紹介されています。

認知音韻・形態論 (シリーズ認知言語学入門 (第2巻))認知音韻・形態論 (シリーズ認知言語学入門 (第2巻))
(2003/07)
吉村 公宏

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アマゾンで調べてみたら,こんな本も最近出ていました。こちらは見ていませんが,もしかしたら関係あるかも。

[講座 認知言語学のフロンティア] 1 音韻・形態のメカニズム (講座認知言語学のフロンティア 1)[講座 認知言語学のフロンティア] 1 音韻・形態のメカニズム (講座認知言語学のフロンティア 1)
(2007/11/21)
上原 聡/熊代 文子

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いちばん良いのは,Bybeeの本を読むことでしょう。・・・というか,私が後で読もうと思っている本です。

Phonology and Language Use (Cambridge Studies in Linguistics, 94)Phonology and Language Use (Cambridge Studies in Linguistics, 94)
(2003/03)
Joan L. Bybee

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あと,exemplar-based model = Bybeeというわけでもなくて,例えばPierrehumbertのexemplar-based modelなんかは,またちょっと違うらしいです。こちらも関心があります。

Pierrehumbert, J. (2001) Exemplar dynamics: Word frequency, lenition and contrast. In J. Bybee & P. Hopper (eds.) Frequency and the Emergence of Linguistic Structure. Amsterdam: Benjamins. 137-157.

Frequency and the Emergence of Linguistic Structure (Typological Studies in Language)Frequency and the Emergence of Linguistic Structure (Typological Studies in Language)
(2001/02)
不明

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さらに遡ると,Keith Johnsonの論文が関係するようです。

Johnson, K. (1997) Speech perception without speaker normalization. In K. Johnson & J. W. Mullennix (eds.) Talker variability in speech processing. San Diego: Adademic. 145-165.

Talker Variability in Speech ProcessingTalker Variability in Speech Processing
(1997/01)
不明

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金次均氏の分厚い本たち
昨年の暮れから年明けにかけて韓国に行ったとき,専門書をいくつか買ってきました。特に,慶尚道方言の韻律研究で有名な金次均氏の本など。買ったまましばらく手に取ってすらいなかったのですが,先日ちょっとぱらぱらっと眺めてみました。以前に買った本,読んだ本なども含めて,その位置づけをちょっと整理してみます。

1993. 우리말의 성조(国語の声調). 태학사.

過去の論文を集めた論文集。中期語に関する論文が多いです。最後に収められた「日本の言語学界の韓国語声調研究史」は,金次均氏の考え方と日本の学者の考え方を対比する上で面白いかもしれません。

2002. 국어 방언 성조론(国語方言声調論). 역락.

慶尚北道星州方言と慶尚南道固城方言の比較。体言,用言が扱われています。(二つの方言しか扱っていないのに,どうしてこんなタイトルをつけるかなあ…。私はこの本を買ったとき,これを読めば韓国語の方言アクセントの全てがわかると期待したのですが…。)
なお,この本は以前に読んでブログにまとめました。(第1章~第4章第5章第6章第7章~第10章

2002. 영호남 방언 운율 비교(嶺湖南方言韻律比較). 역락.

慶尚南道昌原方言と全羅南道潭陽方言の比較。文レベルの現象が中心のよう。私の研究と関わるかも。

2003. 영남 방언 성조 비교(嶺南方言声調比較). 역락.

第1部は慶尚北道安東方言と慶尚南道密陽方言の比較。第2部以降では,さらに慶尚南道昌原方言も加えています。用言の分析が中心のよう。




金次均氏はこれ以外にもたくさん本を書いていますが,入手できていいません。氏の著作には,1つの大きな共通点があります。とにかく分厚い!

中身の4分の3ぐらいは資料です。資料がたくさん公開されるのは,基本的には良いことだと思います。ただ,本当は,この手の資料は電子化されて検索ができるようになっていた方が,使い勝手がはるかにいいと思うのですが・・・。

それにしても,専門書をこうも頻繁に出せるのが,不思議でなりません。日本と韓国では専門書の出版事情が違うのでしょうか・・・。

Handbook of Speech Perception
こちら韓国でいくつかの勉強会に参加しているのですが、そのうちの一つで来週から新しい本を扱います。


Handbook of Speech Perception (Blackwell Handbooks in Linguistics) Handbook of Speech Perception (Blackwell Handbooks in Linguistics)
(2005/04/30)
Blackwell Pub
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2005年出版なのでまだ新しい本です。まだちょっとしか見ていないので、内容について現時点では特に何とも言えませんが、今後おりにふれて紹介していきます。

・・・というわけで、内容の何もない書評でした。(単にブログの新機能を使ってみたかっただけです。)

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